ズバズバと冴えたラミレス采配。CSでの継投と代打を振り返る
ずばずばと決まった采配
DeNAはマツダスタジアムで行われた広島とのクライマックスシリーズファイナルステージを4勝2敗で下し、日本シリーズ進出を決めた。このクライマックスシリーズファイナルステージでは、ラミレス監督による細かい継投や選手交代の采配が光っていた。
20日は「井納→三上→砂田→須田→エスコバー→パットン→山崎康」と7人の投手を起用して、0-1で勝利すると、23日には「ウィーランド→砂田→三上→エスコバー→今永→山崎康」と6人の投手を起用して、3-4とまたしても1点差で勝利。この試合ではレギュラーシーズンは先発で起用されていた今永に2回を救援登板させるなど、思い切った采配が功を奏した。
そして、24日も「石田→三嶋→浜口→三上→エスコバー→パットン→山崎康」と7人の投手を起用して勝利。この試合では先発の石田が初回に2点を奪われると、1回で即座に三嶋に交代しており、またしてもイレギュラーな采配が光った。
レギュラーシーズンでの継投策は…
こうした多くの投手を起用する試合は、レギュラーシーズンでも見られた。9月27日に行われた阪神戦では、延長戦となり12回を戦ったこともあるが、「浜口→三上→砂田→パットン→山崎康→エスコバー→田中健→三嶋」と8人の投手を起用している。レギュラーシーズンで6人以上の投手を起用したことは24試合ある。しかし、8勝11敗5分、勝率.421と、高い勝率を誇っていたわけではなかった。
それがポストシーズンでは、6人以上の投手を起用した試合の勝率が4勝0敗の10割と、負けが無い。短期決戦で采配が光った結果となった。もちろん、レギュラーシーズンの戦い方は、敗色濃厚でも多くの投手を起用するなどポストシーズンとは違う側面もあるが、それを考慮しても勝率の差は大きい。
控え野手も頑張った!
代打に関しても同様の結果が出ている。レギュラーシーズンのDeNAチーム代打打率は、リーグ最下位の.156。61回代打起用された乙坂智も代打打率.148と結果を残せていなかった。(※ヌルデータ参照)それがクライマックスシリーズでは、阪神とのファーストステージ第2戦で、代打の乙坂が3点本塁打。ファイナルステージ第2戦でも2点適時打を放ち、勝利に貢献している。24日に行われた第5戦でも、今度は高卒1年目の新人、細川成也が適時打を放ち、リードを広げる役割を果たした。
采配が光り、選手も起用に応えたDeNAのクライマックスシリーズ。日本シリーズでの躍進にも期待が懸かる。